パトロンの意味

性奴隷と言う言葉は飛躍し過ぎながらも、僕は彼女を散々おもちゃにしてきた。
中学生の頃からだからもう10年になろうか。
初体験はもちろん彼女だし、それからエロ本やAVで仕入れた知識はとりあえずまず彼女で試してみた。
僕が性欲でムラムラしてくると、彼女を電話で呼びつけてはセックスをしていた。
僕には恋人がいた時期もあったが、そんな時でも裏では彼女とセックスをしまくっていたくらいだ。
しかし、彼女はひとつも拒まなかった。僕から声がかかると、飼い犬がしっぽを振るように僕のもとへやって来た。
ずいぶんとひどいことを言った記憶もある。それでも、彼女は僕の要求を一切断らなかったのだ。
ああ、こいつはバカなんだなあ、と僕は思っていた。
正直な話、ルックスはそれほど良くない。僕にとっては「すぐにやらせてくれる女」にしか過ぎなかった。
高校卒業後、僕は大学へと進み、彼女は地元の企業に就職したが、それでも僕たちの関係は変わらなかった。
「○○君は、私のパトロンだから」
パトロンの意味
なんてことを彼女は言っていた。言っておくが、金銭的な関係ではない。一方的な僕の性奴隷だ。
パトロンの意味を知って彼女は言っているのだろうか?と思った。バカだから仕方ないな、とも思った。
そして、僕も就職をした。なんて事のない会社だ。僕と彼女の関係はずっと続いていた。
人生は上手くいかない。僕も初めての就職で人間関係に苦しみ、好きな女の子から振られたりと、ろくなことがなかった。
そんな時は、彼女を呼びつけて僕はセックスした。
彼女は仕事が楽しいと言う。上手くいっていない僕を差し置いて楽しいとは何事だ、と僕は彼女に当たり散らしたりもした。
すると、彼女は「ごめんね、ごめんね」と必死に僕に許しを請うた。
パトロンの意味って何だろう?少なくとも、僕は彼女に何も援助をしていない。こうまで僕に尽くしてくるこの女はいったい何を考えているのだろう?
彼女はここ10年間、僕以外の男には見向きもしなかったはずだ。僕は、女の体にしか興味のないこんなにひどい男なのに。
ふと、そんな彼女に愛しさが沸いた。僕が辛いときも悲しい時も、彼女はずっと僕に応えてくれた。僕はひょっとして最大の理解者を邪険にしていたのではないか。
しかし、彼女の言葉は変わらなかった。
「○○君は、私のパトロンだから」
パトロンの意味を考えた時、10年間、この発言を一貫している彼女に僕の背筋はヒヤリとした。
円光
ホ別いちご